学校徴収金はもっと減らせる|学級費の見直し

学級費

こんにちは。

むつ市議会議員の高橋です。

今回は「学校徴収金」について書いていきたいと思います。

むつ市では「諸費」と呼ばれている、毎月学校に支払っているお金のことです。

「校納金」とかと呼んだりもしますが、すべて「学校徴収金」で統一します。

また、保護者が学校に支払うお金を総称して「私費」と呼ぶこともあります。

役所や学校の予算である「公費」と対象的なお金になります。

「私費」>「学校徴取金」>「学級費」の階層です

流れに沿って書いていきますが、本稿で一番大事な部分は、「学級費/学年費の見直し」からになります。

お時間のない方は、そこだけでもお読みいただければうれしいです。

目次

まずは現状認識

学校徴収金の最近の金額

令和7年度(2025年度)のむつ市内の主な小中学校の状況です。

年間3万円程度です。

給食費無償化でかなり減額されました。

学校学校徴収金の金額
第二田名部小21,260円
苫生小26,530円
大平小24,155円
大畑小22,500円
田名部中28,300円
むつ中33,375円
大平中34,866円
(うち卒アル8,800円)
大畑中42,040円
(うち卒アル等15,400円)
令和7年度(2025年度)の金額/小学校は6年生、中学校は3年生

給食費無償化の効果

むつ市では、自分が議員になった直後の令和5年(2023年)12月に、市民団体から「むつ市小中学校の学校給食費の無償化実施についての請願」があり、議会で全会一致で採択。

その後、青森県が子育て支援の補助金を創設。

それを活用する形で、令和6年10月から完全無償化となっています。

下表は令和5年度の金額です。

これがゼロになったのは大きいです。

学校給食費の金額
第二田名部小56,100円
苫生小59,210円
大畑小64,350円
田名部中68,600円
大平中64,750円
大畑中63,700円
令和5年度(2023年度)の金額/小学校は6年生、中学校は3年生

年間6万円程度の削減効果。子どもが2人以上いれば年間10万円以上の削減です。

PTA会費は減額傾向/加入しなければ0円

「PTAの加入は自由」であることが広まり、自分の意思でPTAに加入しないと決めた人が増えています。

当たり前ですが、PTAに加入しなければPTA会費の支払いは不要です。

これまでは、何の説明も意思確認もなく、勝手に加入したことにされて、会費を取られてきました。

高橋

文字にしてみると、PTAがやってきたことの異常さがあらためてわかります。
これは、活動の意義とはまた別の話です。
良いことをしていたら、人から勝手にお金を巻き上げてもいいことにはなりませんよね。

また、市内のPTAでは活動や会費の見直しが進んでいるようです。

これは市内PTAの会費の一例です。

学校変更前変更後
A小学校4,000円2,500円
B小学校5,000円1,320円
C中学校3,000円1,000円
PTA会費の年額

学校徴収金は預けているお金

さて、いよいよ本題です。

給食費無償化より、学校に支払うお金が大幅に減りました。

残った金額と内訳はだいたいこんな感じです。

諸費
市内小学校の例

問題があると思うのは、「学級費」や「学年費」といった経費です。

より詳しく言うと、「何に使うかわからないけど、とりあえず集金されているお金」です。

実は学校徴収金には支払いの法的根拠はありません。

では、なぜ学校にお金を払うのか?

それは「受益者負担」という考えに基づいています。

その物により、直接の利益を得る人が、その経費を負担すべきという考え方です。

理科の実験教材や、各教科のワークブックなどは、学校徴収金から支払っています。

高橋

自宅に持ち帰ってくるものは基本的に受益者負担です

なので、学校徴収金はあくまで我々保護者のお金です。

学校徴収金は、学校に預けているお金だと考えてください。

教材費を学校のお金で買っているわけではありません。

保護者が学校に預けたお金で、学校が支払っているだけです。

学校に預け、代わりに買ってもらっているイメージです。

これは、購入したものが、学校の物ではなく、個人の物(個人に所有物となる)になるからです。

だから、決して学校に差し上げたお金ではありません。

学校への寄附金でもありません。

ここはハッキリさせておく必要があります。

学級費の問題点

学級費の問題。その構図です。

  • 何に使うかわからないまま集金
  • 公費で買えるものまで学級費で購入
  • 一方的な事後報告
  • 不自然な使い切り

まず、集金の時点で何に使うかの説明がないこと。

何に使うのか事前にわからないまま集金されています。

そして、年度末に何に使ったかの報告があって終わりです。

事実上、自由に使えるお金になってしまっています。

保護者が預けているお金なのに。

加えて、その使い道です。

過去数年分、全小中学校の全クラスの学級費学年費の決算報告書を見ています。

中には、目を疑うような使い方があります。

本来公費で買うべき学校備品を買っていたり。

数万円分コピー用紙だけ買っていたり。

学校のカーテンをクリーニングしたり。

何に使うかわかっていれば、不要だと事前に指摘もできます。

ただ、すでに預けてしまっているのでどうにもなりません。

もう使ってしまっているから。

さらに別の問題があります。

1円の余りもなく、キレイに(不自然に)使い切られています。

高橋

通称「ゼロ清算」

収入と支出の奇跡的一致は、かえって不正を疑わせます。

なぜこうなるのか。

何に使うかわからないのに、先に定額で集金しているからです。

とりあえず集金したけど、使い道は決まってない。

年度末に余ったら、保護者に返さないといけない。

それは手間がかかるから面倒だ。

だから使い切ってしまえ、というロジックです。

だったら初めから集金しなければいいのに、と思いますよね。

ここで、学校の予算不足に話がつながります。

役所から学校に割り振られている「公費」の予算は、本当に少ないです。

だから、保護者の「私費」をアテにしてきました。

学級費は、学校にとって「使い勝手の良いお金」なんです。

PTA会費もこの性質が強いです。学校の「第2の財布」と揶揄されることも。

なので、この学級費学年費は削減の余地があります。

他の教材と同様、年度初めに何に使うか提示させ、その分だけを支払う。

もし突発的な必要があれば、その都度、その分だけを集金する。

これをすることで、本来公費で買うべきものを私費で買うこともできなくなりますし、

余ったお金の返金処理で、学校も頭を悩ませることもありません。

この使途不明のままの定額集金、都会の方ではもう行わていないそうです。

地方に残った、昭和の教育の残滓とも言えそうです。

生徒会費や児童会費、後援会費なども、使途がブラックボックスになりがちです。

同様の考えで、削減可能だと考えています。

「使い切り」というおかしな会計処理は、学校への疑念につながります。

余ったら返金すべき保護者の預かり金を、手間だという理由で使い切ってしまう。

本来やるべきではないことをやっている。

他の面でも、そういうことをやっているのでは?

学校の倫理感を疑わせるのには十分です。

こういうことの積み重ねが、学校への不信につながると思っています。

だからやめてほしいんです。

学校教育は、私のような素人にはできません。

だからこそ、信頼して子ども預けられるように、不信を抱かせるようなことはしないでほしい。

学校徴収金やPTAにこだわる理由は、そこにもあります。

税外負担を減らす

我々は税金を納めています。

行政は住民サービスに使うために、住民に税金を課しています。

基本的には、その範囲内で行政運営が行われなければいけません。

ここで、「税外負担」という言葉があります。

文字通り、「税金以外の住民の負担」のことです。

住民サービスのために税金を納めているのに、さらにお金をとられることです。

実は、国は一貫して税外負担が適切ではないと言っています。

それが「地方財政法」という法律になっています。

地方財政法の逐条解説の抜粋を掲載します。

大事な部分を引用します。

二 地方財政法の沿革
(三)昭和三十五年の改正の経緯
しかもまた現実に都道府県がその負担を過重に市町村に転嫁する事例が散見せられ、それがまたP・T・A寄附金等の税外負担金の増大というような不健全な財政運営を余儀なくせしめる結果となっていたのである。このような点に留意して、地方公共団体間の財政秩序の適正化を図るとともに、P・T・A寄附金等の税外負担の徴収というような不健全な財政運営の改善を企図して改正が行われたのである。すなわち、(中略)市町村の経費のうち一定のものについては、その負担を住民に転嫁することを禁じて、P・T・A寄附金等のいわゆる税外負担金の解消の促進を図る等の措置を講じている。(P16)

PTAからの寄付が例示されていますが、「税外負担が不健全」だとハッキリ書かれています。

高橋

昭和35年に議論されているのに、今もまだやめられないなんて…

学校における税外負担解消については、文部科学省から通知も出ています。

大事な部分を引用します。

2.学校における会計処理の適正化に係る留意事項
① 学校の管理運営に係る経費については、当該学校の設置者である地方公共団体が負担すべきものであり、地方財政法等の関係法令に則して会計処理の適正化を図ること。
その際、同法第27条の3及び第27条の4は、学校の経費について住民に負担転嫁してはならない経費を規定しており、その趣旨の徹底を図るとともに、それらの経費以外のものについても、住民の税外負担の解消の観点から安易に保護者等に負担転嫁をすることは適当ではないこと

学校に対し、必要経費の公費負担を求めることは、保護者のワガママではありません。

学校の運営に関する経費は、役所が負担すべきものだからです。

文科省も改善を求めています。

学校現場が予算不足で苦しんでいる現状に対し為すべきは、安易な寄付などではなく、予算を適切に配分するよう求めることです。

残念なことに、保護者からの善意の寄付は、学校における予算不足の実情を覆い隠すことにつながります。

役所の主張はいつもこうです。

「学校の予算は足りている」

教委の見解/学級費は問題ない/保護者が同意してるから

学級費の使途不明のままの集金、そして疑問のある使われ方。

これに対する教育委員会の見解です。

保護者の同意がある、学校と保護者の共通理解の下に行われているので、問題ない。

保護者が望んで、または納得して支払っている。

でも、本当でしょうか?

これまで十分な説明をされたことがあったでしょうか?

自分は、不正にさえつながりかねない集金、公費予算が増えない要因となっている私費のあり方に疑問を持っています。

問題があると分かっている学級費の集金については、わかった以上は同意はできません。

もちろん、市内全校で適正化が図られるように働きかけはしていきます。

でも、保護者の同意を盾に取られる以上、同意したみなさんを翻意させることはできません。

だから、まずは自分の子どもが通う学校で、適正化を求めます。

令和8年度、どのような学校徴収金の通知がくるかわかりませんが、従来のような定額集金であれば、「同意しない」ことを伝え、金額を再計算してもらうつもりです。

学級費2000円が0円にはならないかもしれませんが、間違いなく2000円よりは少なくなるでしょう。

そうやって、市内で事例を作ることで、少しずつ市内他校へ波及させていければと思います。

たかが2000円と言っても、青森県の最低賃金は1029円です。

それを税外負担のためにとられる。

本当は役所の公費予算で対応できるのに。

これが義務教育の9年間続きます。

兄弟がいればもっと長いです。

最後に

義務教育は無償という憲法の理念を尊重し、学校徴収金は限りなくゼロに近づけるべきだと思っています。

教育を受けた子どもたちが、これからの日本、これからのむつ市を作っていくんです。

それをケチってどうするんだと。

教育が投資というならば、それに見合った予算を投下することは当たり前だと思っています。

ワークブックや教材も、公費負担が可能です。

東京などではすでにそうなっているそうです。

最近ではなく、ずっと前から。

3年前の選挙公約。

「隠れ教育費を減らす。」

残念ですが、まだ十分に削減できていないです。

毎年、市教委へ要望書も出しています。

習字セットや絵具セットの「学校備品化」については、保護者負担を減らすための方策として、文科省から通知も出ていますですが、それでもなかなか動きがない。

議員が言ったから、国が言ったから、だけでは変わりそうにありません。

「教育に予算をかけたくない、かけれらない」

その役所の体質というか、考え方そのものの改める必要があると思います。

公約違反、達成不十分になりますね。

悩ましいですが、これが決定権のない議員の限界なのかもしれません。

ただ、自分の政策を市に実現してもらうために、役所にすり寄ったり、媚を売ったりすることだけは絶対にしません。

歩みは遅いかもしれませんが努力を続けます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

学級費

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