むつ市議会議員の高橋です。
教員不足が叫ばれて久しいです。
朝早くから夜遅くまで、文字通り休憩なしで働く。
やりがいを感じておられる方もたくさんおられますが、大変な仕事であることには変わりありません。
それをどこかで変えないと、最終的にそのツケは、学校に通う子どもたちに回ります。
さて、その大変な労働環境のひとつに「教師の自腹」があります。
そういう本も出ていますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
いろんな種類の自腹があるのですが、今回ピックアップするのは、修学旅行の「入場料」です。
ネットで検索してみてください。
自腹を嘆く声がたくさん聞こえてきます。
入場料が自腹の理由
県教委のスタンス
修学旅行の「旅費」は公費で支給されます。
具体的には県教育委員会が支給することになっているそうです。
「旅費」は。
実は、この「旅費」に施設の「入場料」は含まれていません。
なぜでしょうか。
役所の予算は、使い道によって、科目が異なります。
新幹線やホテルの料金は「旅費」ですが、
入場料や入館料は「使用料」や「手数料」といった別の科目になります。
県教委が支出するのは「旅費」。
旅費以外の科目は支出しない。
必要なら市町村で対応して。
これが県教委のスタンスだそうです。
(市教委からの聞き取りによる)
市教委のスタンス
一方のむつ市教委。
入場料は旅費として県が対応すべき。
だから市では対応しない。
というのが、これまでの立場でした。
おかしいのがわかりますよね。
県と市と、責任を押し付けあった結果、当事者の教員が置き去りにされている。
結果、教員が自腹を切る風習が生じたものと見込まれます。
ただ、むつ市教委では令和7年度から、学校に配分している既決の予算から入場料の支出を認めるようにしました。
これにより、自腹がひとつ減ったことになります。
しかし、既決の予算から支出するので、学校が日常的に使える予算がその分減ることになります。
そこは、学校配分予算を増やしてもらう必要があります。
以前、学校管理職が5万円の予算を「5万円も」と表現していたのが印象的です。
それくらい学校にお金がないんです。
むつ市の年間予算は400億円です。
なのに、学校現場は5万円のやりくりに苦労しなければいけない。
もちろんムダ遣いはよくありませんが、お金のやりくりによって余計な仕事が現場に生じているということも、市役所は考えるべきです。
(5万円は400億円のわずか0.000125%です)
では、なぜ既決予算で対応することにしたのか。
入館料分の予算を、名目上もきちんと確保すべきではないか。
このことについては、次のような見解とのことです。
入場料はあくまで旅費の一部として県教委が負担すべきものであるという考え。
市で予算化してしまうと、市が負担すべきものだということになってしまう。
市教委としては、これからも県教委に対し要望を続けていく。
これに関しては合理的だと思うので、しっかり要望を続けてほしいと思っています。
入場料を保護者負担にしてはいけない

上記の画像は、県からも市からも支給されない入場料を、PTA会費や生徒会費から支出した事例です。
PTA会費も生徒会費も、もとは保護者が支払ったお金です。
おかしくないですか?
この入場料を保護者負担にした点は、文科省の方針にも反しています。
学校の管理運営に係る経費については、当該学校の設置者である地方公共団体が負担すべきものであり、地方財政法等の関係法令に則して会計処理の適正化を図ること。
平成24年5月9日 24文科初第187号 「学校関係団体が実施する事業に係る兼職兼業等の取扱い及び学校における会計処理の適正化についての留意事項等について(通知)」
その際、同法第27条の3及び第27条の4は、学校の経費について住民に負担転嫁してはならない経費を規定しており、その趣旨の徹底を図るとともに、それらの経費以外のものについても、住民の税外負担の解消の観点から安易に保護者等に負担転嫁をすることは適当ではないこと。
また、学校教育活動として公務のために旅行命令に基づき支給される旅費(他団体主催業務等に依頼されて出張する場合に、当該団体が負担するものを除く。)や事務補助員等の地方公共団体の職員の給与について保護者等に負担転嫁してはならないこと。
住民は、住民サービスを受けるために、すでに税金を払っているのだから、それ以外にさらに経費を負担させる(税外負担)のはダメだ、と書いています。
公費予算で対応しないがために、保護者の負担が増え、結果として法律や国の指針にも反する恐れがある。
公立学校としては、当然避けるべきでしょう。
高橋画像の文書は裏で入手したものではなく、公文書の開示請求という公の手続きで入手したものです
最後に
当然の疑問ですが、むつ市以外はどうなっているのか?
県教委が入場料を支出しないのはむつ市だけ、
なんてことはあり得ないので、当然市町村対応となっているはずです。
きっと中には、まだ自腹のままの市町村もあるのではと思います。
教員にとって、修学旅行は仕事です。
普段よりも拘束時間が長いことが、身体的にも精神的にも負担となっているようです。
それに加えて自腹。
お寺とかならまだ安いですが、遊園地とか劇場とかになったら大変です。
子どもがいるのに、自腹だから外で待ってる、なんてわけにもいかないですよね。
全県的な問題なので、やはり県教委で対応すべきものだと考えます。
これに関しては、予算の増額で解決できます。
難しいことは考えずに、お金で解決できる問題です。
教員不足を嘆く前に、やれるべきことをやる方が大切ではないかと思います。
待遇改善は、「教員を大切にする」というメッセージにもなると思います。

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