こんにちは!
専業シュフのシロイクジラです。
みなさん、子育てって大変ですよね。
何もかも思い通りにならない毎日。
「ケンカはやめて」と言ったそばから兄弟ゲンカが始まるし。
それでついつい怒鳴ってしまう。
後で自己嫌悪に陥るってわかっているのに。
そこで、今回は「怒る」と「叱る(しかる)」の違いが分かる本を紹介します。
自分の体験から、知っているのとそうでないのとでは全然違うと思っています。
毎日怒っている自分にお悩みの方、お役に立てばうれしいです。
「怒る」と「叱る」の違い
怒るとは
「怒る」とは、親が自分のイライラをぶつけることです。
親が自分の感情、イライラしたときの気分を爆発させること、これを怒るといいます。
P174
こうやって言葉で表現されるとわかりやすいですよね。
ぼくが兄弟ゲンカをやめさせる時に怒鳴っているのがコレです。
というか、恥ずかしながら普段やっているほとんどがコレだと思います。
だから自己嫌悪もするんだと・・・
ただし、命の危険にかかわるような時などは怒ってもいいそうです。
叱るとは
「叱る」とは、子どもの話を聞いてそれから注意をすることです。
大事なことはそれがたとえへ理屈であろうとなんであろうと子どもの気持ちをきちんと聞くことです。
そうやって聞き取ること、または何でこの子はこんな風に親がイライラすることをするんだろうとちょっと立ち止まって考えてみることが叱ることの前提です。子どもが特に屁理屈でも何でも言ってくれたときはそれをちゃんと聞き取って、「そうか、だからお前はそういうことをしたのか」と受け止める。言い分を聞き取った上でやってしまったことや態度についての過ちを厳しく注意する、これが叱るです。
P175
子どもの話を聞くということは、子どもの気持ちを考えることにつながります。
「子どものやることには何か意味があるに違いない(P175)」と考えることで、「子どものために」注意することができるというわけです。
言葉にすると簡単そうですね。
でも、親が困ることを毎日、それも一日に何回もやられるとなると、ついつい爆発しちゃいます。
ぼくの場合、これを自分の立場に置き換えてみるようにしています。
例えば、会社でミスをして上司から説教をくらったことはありますよね。
何かよくわからないけどずっと怒ってる。何が言いたいのか、いつまで続くのか・・・たぶんこれが「怒る」です。
一方で、自分のミスに対し、どういう点が悪かったか、今後どうすればいいのかを教えてくれる、これが「叱る」だと思います。
「怒る」はその場限りの感情爆発なのに対し、「叱る」は次への発展がある。
きちんと叱ることができると、子どもの信頼関係も深まるそうですよ。
違いのまとめ
最後にもう一度整理します。
一言で言えば、かっとなって怒るというのは怒ることです。自分の気分感情で怒るんです。叱るというのは、話を聞いてから注意する。話を聞いてから厳しく注意することなのです。
P176
「叱る」ことができる、良い親になりたいですね
ほめることの2つの意味
本書では、叱るのパートのすぐ後に、ほめることについて書かれています。
こちらも自分にとって参考になったので、あわせて紹介します。
一般的なほめ方
多くの場合、親が子どもをほめるときには、自分がやってもらいたいことをやったときにほめるのです。すなわち自分の価値観や期待を子どもに伝える方法としてほめることが多いのです。
P177
でも、これだけでは十分ではないそうです。
では、より良いほめ方とは?
最も大切なほめ方
子どもが長所を発揮したとき、その子らしさ、自分の期待や価値観とは別にその子の持っているよさが出たときに、「お前のそこは本当に素敵だね」といって子どもをほめる。これがもうひとつの、ある意味ではもっとも大切なほめ方です。
子どもの長所をほめる、これができるようになると、子どもたちは非常に自信を深めて、自分から伸びていきま
す。
P178
実はほめて伸ばすというのは自分の期待にこたえたときによくやったといってほめることが本当の意味ではなくて、その子が得意なこと、その子の長所を見つけてお前はここがすばらしいとほめていくと伸びますよということなのです。
P183
本書では、全盲のピアニスト辻井伸行さんや、発達障害があるけど数字にとても関心があって小4で中学生の数学、中2で高校の数学、高3で大学の数学をほとんどマスターし、京大大学院で数学の研究をしているという方の事例が紹介されています。
これは「親の期待や価値観でほめる」ことが悪いということではないと思います。
ほめることは子どもの自己肯定感にもつまがりますしね。
ただ、子どもの成長を促すという意味では、その子の良さをほめてあげることがとても重要だということだと思います。
自戒を込めて言うと、単に親の期待どおりにほめると、子どもが行為の意味を考えずに、ほめられるからという理由だけで行動してしまうことにつながってしまうのかもしれないと思いました。
一方で、子どもの成長には終わりがないので、長所をほめて伸ばしてあげた方がいいんだろうなと思いました。
まとめ
自分が子育てをしていくうえで非常に参考になった一冊を紹介しました。
最後にもう一度まとめます。
正直なところ、知っているからと言っていつも実践できるかと言えば、そう簡単でもないです。
ただ、自分の経験として、ぼくが感情的に怒ると子どもも感情をぶつけてきますが、「叱る」を意識して「なんであんなことしたの?」と話を聞くと、意外と冷静になって話をしてくれた時が何度かあります。
なので、イラっと来た時に本書のことを思い出して、何回かに1回でも「叱る」ことができれば、まずは成功かなと思っています。
怒りを自由にコントロールできる聖人君子みたいな人なんていませんからね
何より大事なのは、イライラしないように疲れをためないこと。しっかり寝ること。
気楽にがんばりましょう!
書 名 子どもは「育ちなおし」の名人―見えますか、子どものシグナル
著 者 広木 克行
出版社 清風堂書店
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